自分の心が、幸せを感じる世界を作り出す -投影の法則より-
投影の法則
人は、自分が思っていることを相手も思っていると感じる心の性質があります。
それは自分の心を相手に映し出しているからです。(投影の法則より)
利己的に生きていると、他者も利己的に生きていると感じるかもしれません。
逆に、人に誠実に生きようと思っていると、他者も人に誠実に生きていると感じると思います。
それは人を信じることにつながると思うのです。
人に投げかけた言葉は、自分に投げかけた言葉と同じかもしれません。
相手に自分の心を映し出しているからです。
だからこそ、人を否定したり、人を傷つける言葉はなるべく控えた方がいいと思うのです。
それらの言葉は、自分を否定する、自分を傷つける言葉と一緒だと思うからです。
人を否定しておきながら、自分を肯定して生きるのはとても難しいです。
恐らく、人はそんなに器用には生きられないと思うのです。
人を肯定できたとき、自分も肯定できると私は思います。
人は自分の心を映し出した世界のなかを生きています。
自分の心を通して、世界を見ているということです。
人に対して批判的に生きていると、自分に対して批判的な世界が広がるかもしれません。
その批判的な世界のなかを生きていくのは、しんどくて辛いと思うのです。
それに実際は、その世界のほとんどの人は、自分に批判的ではないはずです。
自分が人に批判的になるのを減らすだけで、自分が作り出している世界から、批判的な人が減っていくと感じます。
理不尽だと思うことを恨まない
人に批判的になるのは、自分のことで精一杯の精神状態だからかもしれません。
その状態を引き起こした原因は、家庭環境だったり、人から傷つけられたり、理不尽だと思うことかもしれません。
そしてそれらは自分の力でコントロールすることができないから、責めても、悲観しても自分ではどうすることもできないときもあると思います。
だけど自分のことで精一杯の状態は自分の力でコントロールできるかもしれないと思います。
自分に向いている関心を、他者への関心に向けていく決意を自分がすることです。
自分がしんどいのに、他者に関心を向けるなんてと思うかもしれませんが、自分のことで精一杯の状態が苦しいのは、一人で苦しみを乗り越えようとしているからです。
苦しみを一人で抱えない
自分が抱えている苦しみは、そのまま外の世界に映し出され、苦しい世界が広がると思うのです。
だからこそ、苦しみや悲しみを一人で抱えないことが大切です。
寄り添ってくれる、助けようとしている人は必ずいる。
自分が抱えている苦しみは、誰かと共に手放していく、人と共に乗り越えていきたいと思うことが大事だと感じます。
そのためには、人との関わりを恐れないことも必要になってくると思います。
今まで人から傷つけられてきて、誰も信じられないと思っていても、自分が抱えている苦しみから救い出そうとする人は必ずいると私は思います。
そのことを信じるには、自分が他者を信じるところから始まります。
自分が他者に向けた心が、そのまま自分に返ってくる
生きていたら、自分と合わないなと感じる人も出てくると思います。
だけど、合わないと思う相手に批判的になるのを減らしたら、自分に好意的な人の存在に気が付くと思うのです。
どうやって批判的になることを減らせるかというと、他者が何をしたかではなく、自分は他者に何ができるだろうかと思えたら、自然に減ってきます。
人を大切に思うこと、誰かの力になりたいと思うこと。
その思いは自分を大切にすることにつながっています。
自分が他者に向けた心が、そのまま自分に返ってくると感じます。
人は人の中でしか、幸福を感じることはできません。
引用元:小倉 広 『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』
人を大切に思う心をもって世界に出ると、自分が大切にされていると感じる世界が広がります。
そして、人との関わりを大切に思う心が、幸せを感じる世界を作り出すと私は思っています。